体験談
【スタッフinterview(前編)渡邉美波さん】オヤドワークスのリゾートワークで、日本のことをもっと知れる。学んだ英語をさらに活かせる。
「旅先で暮らしながら働く」をコンセプトに、観光地にあるホテル・旅館でのリゾートワーク紹介サービスを展開している「オヤドワークス」。実際に働いているスタッフの声を、2回に分けてご紹介していきます。前編は、2020年からホテル鐘山苑(山梨県富士吉田市)で働く、渡邉美波(わたなべ・みなみ)さんにインタビュー。カナダで約3年間暮らし、帰国後にリゾートワークをしたいと考えるようになったきっかけや、仕事の楽しさ・大変さ、今後の目標など、大いに語ってもらいました。
お客さまの特別な瞬間に立ち会えるのが、宿の仕事の魅力
佐藤:
今担当している業務を教えてください。
渡邉:
私の担当はフロント業務です。チェックイン・チェックアウトの対応、宿泊者情報の入力や書類作成など、お客さまの滞在にまつわるさまざまな業務に携わっています。
佐藤:
「オヤドワークス」のリゾートワークをしようと決めたのは、どんなきっかけがあったのですか?
渡邉:
私は大学卒業後、アパレルの小売店で勤務していましたが、英語を学ぶためにカナダに渡りました。語学学校に半年通い、1年間のワーキングホリデーを経て、その後は就労ビザを取得。3年弱をカナダで過ごしました。現地ではアパレルやコーヒーチェーン店で働いていました。
「オヤドワークス」を通してリゾートワークを知ったのは、帰国後、英語を生かした接客をやりたいと考えていたとき。海外を経験して「もっと日本の伝統や文化について知りたい」という思いも芽生えたので、リゾートワークをすることを決めました。
佐藤:
お仕事の楽しさ、大変さはどんなところにありますか?
渡邉:
接客が好きなので、お客さんと関わること自体が楽しいです。この旅館からは富士山を望めるんですが、ある時車いすでご来館くださったご年配の女性が、富士山に向かって手を合わせて、涙を流して喜んでいらっしゃいました。そんなふうにお客さまにとっての特別な瞬間に立ち会えるのが嬉しいです。
一方で、お客さまからお叱りをいただくときは、やはり気が重くなってしまいますね。その際はとにかくお客さまの話をよく伺って、最善の対応ができるように努めています。
大好きな富士山麓の自然の中で、暮らしも充実
佐藤:
富士五湖エリアの住み心地はいかがですか?
渡邉:
私は同じ山梨県内の出身なのですが、このあたりは標高が高いので、地元と比べて湿気が少なく、過ごしやすいですね。「富士山はもう見飽きたでしょう」と言わることもありますが、自然が大好きなので、毎日富士山を見て感動しますし、よく写真も撮影しています。周辺にはおしゃれなカフェも多くて、SNS でおいしそうなお店の情報をチェックしています。
佐藤:
休日はどのように過ごしていますか?
渡邉:
休日は語学の勉強をしています。好きなミュージカルの原作がドイツ語で、それをオリジナルで観たくて。台湾出身の同僚がいるので、最近は中国語にも興味が湧いています。あとは、料理がストレス発散になっていますね。とくに「もつ煮」づくりにはまっています(笑)。
仕事を通して日本文化への理解が深まり、相手に伝わる話し方が身についた
佐藤:
「オヤドワークス」のリゾートワークを通して得られた経験や、身についたスキルはありますか?
渡邉:
お呈茶(おていちゃ)の作法やふすまの開け方など、日本の伝統文化への理解が深まったのは大きいですね。それらを海外からのお客さまに英語で説明できるようになったのも収穫です。
また、接客をするうち、相手に伝わる説明のしかたや言葉の選び方を意識できるようになりました。例えば、お客さまの年齢によっても適切な伝え方は異なります。ご年配の方にはあまりカタカナ語を使わず、できるだけ資料や図などをお見せしながら説明するようにしています。
佐藤:
これからお仕事を通して挑戦したいことや、目標を教えてください。
渡邉:
新型コロナの流行が始まってから、海外からのお客さまが少なくなってしまいました。今後また世界中からお客さまが訪れるようになることを見据え、館内の案内表示の多言語化をもう一度進めるなどの環境づくりをしていきたいですね。
将来の目標は、留学エージェントを立ち上げて、海外に渡る若い人のお手伝いをしていくこと。そのために、リゾートワークを通して、さまざまなスキルを上げていきたいと思います。